若宮健著作本紹介
失敗から学ぶ −経営者18人の失敗体験−
著 者 若宮 健
発行者 平田 勝
発 行 花伝社
発 売 共栄書房
定 価 1,365円(税込み)
コード ISBN-7634-0417-2 C0036
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はじめに
 昭和の天才事業家と言えば、筆者は「本田宗一郎」を一番先にあげたい。本田さんは色紙を頼まれると、柳の枝に飛びつく蛙の絵を描いて、「成功は失敗と努力による」と書いた。
 本田さんが色紙に書いた「成功は失敗と努力による」は、数々の失敗から学んだ、氏の本心であった。日本人の特性として失敗は恥との思いが、古くから身についている。失敗は早く忘れようとして、失敗から学ぼうとしない悪い癖がある。バブル崩壊から「失われた10年」が過ぎ、このままでは「失われた20年」にもなりかねない。今こそ「失敗から学ぶ」謙虚な姿勢が必要であると思う。
 今回の執筆にあたって、さまざまなジャンルの経験者から、いろいろな失敗の体験を取材することができた。おおむねスムーズに取材できたのは、私自身が失敗経験者だったからである。
 失敗体験者の実話は、自分の代わりに失敗を経験してくれた、と思えばこんなありがたい話しはない。書店には、こうすれば成功する類の本があふれている。しかし多分その通りやっても成功はしない。失敗には定義めいたものはあるが、成功には定義はない。成功談はともかく装飾が多い。デフレ不況の今こそ、「失敗から学ぶ」ことが必要ではないかと考える。
 「失われた10年」は、机上の空論に振り回された10年ともいえる。学者や評論家が、やたら空論を振り回した10年であった。バブルの頃「財テクをやらない経営者はアホだ」といった学者や評論家は、誰も責任を取らない。今度は、デフレ不況にかこつけて、相変わらず空論を振り回している。このへんで我々も、こうした口先だけの空論をまともに聞くのは、ほどほどにしたいものだ。特に、中小企業にとっては、空論の押し付けは混乱を招くだけである。
 天才事業家「本田宗一郎」は、大過なく過ごす人間を一番嫌った。失敗してもいいから挑戦する人間を好んだ。天才事業家たる所以がここにある。
 「失われた10年」が「失われた20年」にならないためにも、今こそ日本人は失敗から学ぶ姿勢を持つことが必要ではないかと思う。
 日本では古くから、「失敗は成功のもと」という言葉がある。この素晴らしい言葉をかみしめ、本書が失敗から学ばない日本人の体質を、改めるきっかけになれれば本望である。
目 次
はじめに
 1 白馬でホテル経営 −勝負に出て失敗
 2 外車販売 −借金で海岸の穴に埋められる
 3 旅行会社経営 −不渡手形をつかまされる
 4 日本そば屋経営 −男気がアダにある
 5 八百屋経営 −<ムリ、ムダ、ミエ>が命取り
 6 元施設の延長 −失敗して僧侶となる
 7 家屋の内装業経営 −女性で失敗
 8 料亭経営 −人を見る目の大切さ
 9 鋳物工場経営 −階段をかけ上がるときは、足もとに灯をともせ
10 貴金属加工販売 −チャンスを逃がす
11 日本人形の卸問屋 −身の丈のあった経営
12 葬儀社経営 −よりよい生き方とは何か
13 スナック経営 −景気のいいときにためよ
14 元PXのマネージャー −チャンスがきたら、すべてをかけろ
15 ミュージシャン −お金は後からついてくる
16 易者 −経営者は直感こそが大事
17 薬局経営 −人のよさで失敗
18 私の失敗体験 −幸運は借り物
あとがき

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